「ちゃんとやっておいて」
「普通は、こうだよね」
「早めにお願い」
私たちが日常的に使っている言葉です。
けれど、これらの言葉が誤解や摩擦の火種になっている場面を、経営の現場で何度も見てきました。
なぜなら、同じ言葉でも、人によって意味がまったく違うからです。
ここで影響しているのが、前回お伝えした「コミュニケーションOS」。
人はそれぞれ、自分なりの基準や前提を通して言葉を解釈しています。
たとえば「ちゃんと」という言葉。
経営者にとっては
「全体を考えて、自分で判断して、抜け漏れなく」という意味かもしれません。
一方、現場の社員にとっては
「言われたことを、指示通りに」という意味で受け取られることがあります。
「普通」も同じです。
その人の経験や立場によって、
普通の基準はまったく違います。
にもかかわらず、私たちは無意識に
「自分の普通=相手の普通」だと思ってしまう。
さらに、経営者OS・現場OS・講師OSでも、見ている視点は異なります。
- 経営者OS:全体・未来・成果
- 現場OS:目の前の業務・失敗回避・負荷
- 講師OS:理解度・再現性・納得感
このOSの違いを知らないまま言葉を交わすと、
「言った」「聞いていない」
「分かっていると思った」「そういう意味じゃない」
というズレが生まれます。
ここで大切なのは、
このズレは感情の問題ではないということ。
やる気がないわけでも、反抗しているわけでもない。
ただ、違うOSで解釈しているだけなのです。
ズレが起きたとき、
「どうして分からないんだ」と感情に向かうと、関係はこじれます。
けれど
「今、どんなOSで受け取っているのだろう?」
と立ち止まれたとき、対話が始まります。
誤解や摩擦は、避けるべき失敗ではありません。
OSの違いに気づくための、大切なサインなのです。
まとめ
- 同じ言葉でも、OSが違えば意味は変わる
- 経営者・現場・講師では、見ている視点が違う
- ズレは感情の問題ではなく、前提の違いから生まれる
✨摩擦をなくす鍵は、言葉を整えることではなく、OSの違いを知ることです。