「こんなに頑張っているのに、結果が出ない」

「何度伝えても、相手が変わらない」

「いろいろやっているのに、なぜかうまくいかない」

そんなとき、私たちはつい、

もっと頑張ろう。
やり方を変えよう。
相手を変えよう。

と考えます。

でも、もしかするとその前に必要なことがあるのかもしれません。

それは、

自分とつながること。
そして、現実とつながること。

結果が出ないときほど、「何をするか」の前に、「私は今、本当に現実を見ているだろうか」と問い直すことが大切なのだと思います。

現実との接続は、自分との接続から始まる──

現実を見るというと、「客観的に物事を見る」という意味に聞こえるかもしれません。

でも私は、現実とつながるためには、まず自分との接続が必要だと思っています。

私は今、何を感じているのか。

何を怖がっているのか。

何を守ろうとしているのか。

本当は、どうしたいのか。

そこが分からないまま現実を見ようとすると、知らず知らずのうちに、自分の感情や思い込みを「現実」だと思ってしまうことがあります。

たとえば、

「社員にやる気がない」

「上司が私を評価してくれない」

「あの人がいるから組織がうまくいかない」

そう感じることはあります。

でも、それは「起きていること」そのものではなく、起きていることに対する自分の解釈かもしれません。

解釈は無限、現実は一つ──

一つの出来事が起きても、解釈はいくつもできます。

返事が来ない。

「無視された」と思う人もいる。

「忙しいのかな」と思う人もいる。

「何か怒らせたかな」と不安になる人もいる。

「あとで返事が来るだろう」と気にしない人もいる。

起きている現実は、

「今の時点で、返事が来ていない」

という一つのことです。

でも、そこから生まれる解釈はいくらでもあります。

解釈は無限です。
でも、現実は一つです。

私たちは、その無数の解釈の中で悩み、腹を立て、誰かを責め、時には一生懸命に行動します。

けれど、どれだけ動いても結果につながらないことがある。

なぜなら、現実ではなく「自分がつくった解釈」に対して行動しているからです。

現実を見て、初めて適切な行動が始まる──

現実を見ることは、ときに苦しいものです。

自分が正しいと思っていたことが、違っていたと分かるかもしれない。

相手のせいだと思っていたけれど、自分の関わり方にも原因があったと気づくかもしれない。

一生懸命やってきた方法が、結果につながっていなかったと認めなければならないこともあります。

それでも、現実を見なければ次には進めません。

なぜなら、

現実を見て初めて、現実に対する適切な行動を選べるからです。

結果が出ていない。

それなら、まず「結果が出ていない」という事実を見る。

そのうえで、

何が起きている?

どこで止まっている?

自分は何をしている?

相手はどう反応している?

何を変える必要がある?

と考える。

ここから初めて、「対処」ではなく、現実につながった行動が始まります。

自分と切れると、解釈の世界に入っていく──

自分との接続が切れていると、

「私は間違っていない」

「普通はこうするものだ」

「相手が悪い」

「こうあるべきだ」

そんな思いにとらわれやすくなります。

そして、自分の解釈を証明するための情報ばかりを集め始めることがあります。

すると、ますます現実から離れていく。

行動している。

考えている。

頑張っている。

でも、現実とはつながっていない。

これでは、アクセルを踏み続けても前に進めません。

だからこそ、結果が出ないときほど、

「もっと何をする?」ではなく、
「私は今、何を握りしめている?」

と自分に問いかけることが必要なのだと思います。

一つの現実を手にするために、何を捨てますか──

現実を見るためには、何かを手放さなければならないことがあります。

自分の正しさ。

「こうあるべき」という思い。

人からどう見られるかという怖さ。

これまでの成功体験。

相手に対する決めつけ。

「私は悪くない」という気持ち。

それらをすべて否定する必要はありません。

ただ、一度横に置いてみる。

そして、

「実際に起きていることは何だろう?」

と見る。

そこから、現実との接続が始まります。

  • 現実とつながるためには、まず自分とつながる
  • 感情や思い込みと、起きている事実を分けてみる
  • 解釈はいくつもつくれるけれど、起きた現実は一つ
  • 現実を見て初めて、次の適切な行動を選べる
  • 結果が出ないときほど「何をする?」の前に「何を握りしめている?」と問い直す

解釈は無限。
現実は一つ。

その一つの現実を手にするために、あなたは何を捨てますか。

自分の正しさを手放したその先に、今まで見えなかった現実と、次の一歩が見えてくるのかもしれません。