『伝わらないの正体を解き明かすシリーズ』⑤
~5つの層から読み解くコミュニケーション~

「もっとできるはずなのに…」

「なぜ分かってくれないのだろう…」

そんな思いを抱いたことはありませんか。

経営者として、リーダーとして、相手の成長を願うからこそ期待をかける。より良くなってほしいと思う。その気持ちはとても自然なものです。

しかし、その期待がいつの間にか苦しさに変わってしまうことがあります。

その原因の一つが、「こうあるべき」という理想です。

社員は主体的に動くべき。

部下は報連相をきちんとするべき。

リーダーは弱音を吐いてはいけない。

経営者は常に前向きであるべき。

私たちは知らず知らずのうちに、多くの「べき」を持っています。

もちろん理想を持つことは悪いことではありません。

問題なのは、その理想と現実の間に大きなギャップが生まれたときです。

現実が理想通りでないと、

「なぜできないのだろう」

「もっと頑張ってほしい」

という不満や焦りが生まれます。

そして時には、自分自身に対しても厳しくなります。

「経営者なのだから弱音を吐いてはいけない」

「もっと頑張らなければならない」

そうやって自分を追い込んでしまうこともあります。

私自身、多くの経営者の方と関わる中で感じるのは、苦しみの多くは現実そのものではなく、「こうあるべき」との差から生まれているということです。

もし今、目の前の相手にイライラするとしたら、

「相手が悪い」のではなく、

「自分は何を期待しているのだろう」

と問いかけてみてください。

そこには、自分でも気づいていなかった理想が隠れているかもしれません。

理想を持つことは大切です。

しかし、現実を否定することとは違います。

まずは今の現実を受け止める。

その上で、どう成長していくかを考える。

その視点が、相手との関わり方を変えていきます。

次回は、

「相手のためと思っていたら自分の不安だった」

についてお伝えします。

良かれと思ってやっていることの奥にある、本当の気持ちを見つめていきましょう。


まとめ

  • 苦しみは理想と現実のギャップから生まれる
  • 私たちは多くの「こうあるべき」を持っている
  • 相手への不満の裏には期待が隠れていることがある
  • 現実を受け止めることが変化の第一歩
  • 理想は持ちながらも、現実を否定しないことが大切

✨「こうあるべき」を手放したとき、人との関わり方はもっと優しく、もっと豊かになるのかもしれません。