視点を無理に変えようとすると、人は動けなくなる
多くの研修や育成の場で
「もっとこう捉えたらいいよ」
「視点を変えると楽になるよ」
というアプローチが使われます。
しかし、私が現場で見てきたのは、
視点を押しつけられるほど、人は動けなくなる という現実でした。
視点とは、『結果』であって『操作するもの』ではないからです。
だから、
視点だけ変えようとすると続かない。
視点を変えさせようとすると苦しくなる。
このシリーズで扱ってきたすべてが、
ここにつながっています。
OS(価値観)という『根っこ』を整えることで、視点は自然に動き出す
私が大切にしているのは、
視点そのものをいじるのではなく、
OSという根っこを整えること。
OSが整うと、
人は自然に、力まずに、視点が変わり始めます。
・反応のパターンが軽くなる
・意味づけが変わる
・心のクセがゆるむ
・視点が勝手に広がる
これは「頑張って変わる」のではなく、
『内側の構造が変わった結果』として起きる変化。
ここにアプローチするからこそ、
変化のスピードも持続性も桁違いなのです。
肚落ち → 構造理解 → 自立
この流れが、人の成長を加速させる
私のメソッドが大切にしているのは、
「依存させない育成」です。
視点を与えるのではなく、
自分で視点を生み出せる状態をつくる。
そのために必要なのが、
✔ 肚落ち
体感レベルで価値観が動く瞬間。
ここが変化の起点。
✔ 構造理解
『なぜそう見えるのか』を捉えられる力。
再現性が生まれる。
✔ 自立
誰にも依存せず、自分で世界を動かせる状態。
この3つがそろったとき、
その人の人生は加速し、揺るがない軸が生まれます。
メソッドの強さは『視点を変えない』ことにある
多くの育成は
『視点を変えてあげる』ことを目的にしています。
でも私のアプローチは違います。
視点は変えるものではなく、
OSが変わった結果として自然に変わるもの。
だからこそ、
・押しつけない
・がんばらせない
・教え込まない
このスタイルが成立します。
外側を変えるのではなく、
内側の構造に触れる。
それが、本当の意味で人を成長させるアプローチです。
経営者・講師へのメッセージ──視点ではなく『根っこ』を見る人が育成を変える
社員や受講者に変化が起きないとき、
私たちはつい「視点が足りないのでは?」と思いがちです。
ですが、
見るべきは視点ではなく OSの状態。
OSが整えば、
本人が自ら意味づけを変え、
自ら行動し、
自ら成長しはじめます。
経営者・講師という立場だからこそ、
『根っこを見る目』を持つことが、
育成の質を大きく変えていきます。
まとめ
- 視点を変えさせるアプローチは続かない
- OS(価値観)が整うと、視点は努力せずとも自然に変わる
- 肚落ち → 構造理解 → 自立 の流れが、自走する人を育てる
- 変化の持続性とスピードは、OSアプローチが圧倒的
- 視点より“根っこ=OS”を見るリーダーが、組織を変えていく
✨『視点を変える』とは、
OSが書き換わった結果として起きる自然現象。
対処ではなく、構造を変えることが本当の成長です。