「なんでこんな結果になったんだろう…」
「思っていた方向と違うところに進んでしまった」

経営の現場で、そう感じた経験はありませんか?

社長として最善の判断をしたつもりなのに、
あとから振り返ると
『あ、こんなはずじゃなかった…』
というズレが生まれてしまう。

実はこれ、能力不足ではありません。
判断力の問題でもありません。

ただ──
『現状の捉え方』が少しだけズレていた
ということがほとんどなのです。

経営判断は、必ず“今の現状認識”の上に成り立ちます。
ここがズレると、どれだけ経験があっても、
どれだけ知識が豊富でも、
思わぬ方向へ進んでしまう。

結局、
観察力がなければ、いい決断ができない。

でも、その大切さに気づかないまま、
忙しさに押されて前へ前へと進んでしまう。
すると、気づいた頃には問題が大きく育っていることも少なくありません。

経営者の多くが抱えるこの「違和感」──
実はその根っこには、
「見えていなかったもの」
が静かに存在しています。

観察力がなければ、正しい決断はできない

社長が下す判断は、すべて“今の現状認識”を土台にしています。
この現状を正しく捉えられていなければ、
どれだけ経験があっても、思いがあっても、
決断はズレてしまいます。

だからこそ、
社長にとって最も重要な能力のひとつは「観察力」なのです。
観察とは、社員を見る力だけではありません。
会社の流れ、場の温度、チームのエネルギー、変化の兆し──
それらを正確に読み取る力です。

これがなければ、経営判断は「勘と期待」に頼りがちになります。


現状認識がズレると、判断もズレる

社長が判断を誤ってしまう根本的な原因。
それは、能力の欠如ではなく、
『見えていないものがある』 ことです。

人の脳は、忙しさや不安が高まるほど
・都合よく解釈する
・自分の期待で埋めてしまう
・悪い予測で見えなくなる
という「認知のクセ」が強く働きます。

すると──
本来なら拾えるはずだったサインを見落とし、
そのサインが大きな問題となって現れる頃には、
もう手遅れ…という状況が生まれます。

つまり、
観察力とは“ズレを未然に止める力” なのです。

観察ができる社長は、
事実と解釈を冷静に分け、
現状をフラットに捉えられます。
だから判断が大きくブレません。


「あの時、気づけたはず」にならないために

経営者と話していて、よく耳にするのがこの言葉です。

「思い返せば、サインは出ていたんですよね」

例えば──

  • いつも明るい社員が、数日前から急に笑顔が減っていた
  • 会議で一人だけやけに発言が少なかった
  • 売上は変わらないのに、現場の空気が少し重かった
  • お客様からの小さなクレームが“なぜか続いた”
  • 連絡の返事がほんの少し遅れ始めた

こうしたサインは、必ずどこかに現れています。
しかし、忙しさや思い込みで“見えていない状態”になると、
人はそれをスルーしてしまうのです。

この「小さなサイン」を拾えるかどうかが、
経営の未来を大きく左右します。

実際、問題が大きくなる前に動ける社長は、
例外なく “観察の解像度が高い” 人です。


観察力は、社長の決断力の土台

観察力とは、何かをじっと見る能力ではありません。
現状を正しく捉える能力 です。

  • 社員の本音
  • チームの揺れ
  • 会社の流れ
  • 変化の兆し
  • 問題

これらを静かに読み取れる社長は、判断を誤りにくく、方向性がブレません。

そしてその一歩目は、
「見えていないものがある」と自覚すること。

観察力がある社長は、未来を読み違えません。
観察力こそが、決断力の土台であり、経営の質を左右するのです。