自分の意図に戻る、小さな選択②
誰かから、
「みんな、あなたのことをこう言っているよ」
と言われたことはありませんか。
その言葉を聞いた瞬間、
「私が間違っているのかな」
「そんなふうに見られているんだ」
と、不安になることがあります。
人は、自分ひとりの意見よりも「みんな」という言葉に弱いものです。
けれど、ここで一度立ち止まって考えてみたいのです。
人の評価は、一つの真実ではない──
同じ人を見ても、感じ方は人によって違います。
ある人は「怖い」と感じるかもしれない。
別の人は「はっきりしていて分かりやすい」と感じるかもしれない。
「頼りになる」と思う人もいれば、
「優しい人」と受け取る人もいます。
なぜこんなに違うのでしょうか。
それは、人の評価には、
その人自身の経験や価値観、これまでの関係性が反映されるからです。
つまり、相手が感じたことは、その人にとっては本当です。
でも、それがそのまま「あなたのすべて」になるわけではありません。
他人の評価は「判決」ではなく、情報の一つ──
だからといって、他人の意見を無視すればいいということでもありません。
誰かから言われたことの中に、
自分では気づいていなかったことがあるかもしれない。
必要なら、振り返ってみる。
「そう見えることもあるんだな」と受け取ってみる。
でも、その評価を丸ごと自分の真実にしなくてもいいのです。
私は、他人の評価は「判決」ではなく、数ある情報の一つだと思っています。
大切なのは、その情報を受け取ったあとに、
「私はどうありたいのか」
「私は何を大切にしたいのか」
と、自分の意図に戻ることです。
「みんな」に自分の判断を預けない──
特に「みんながそう言っている」という言葉は、
とても大きく聞こえます。
でも、その「みんな」とは誰なのか。
本当に全員なのか。
どんな場面を見て、そう感じたのか。
そこまで分からないことも多いものです。
だから、「みんな」という言葉を聞いたときこそ、
すぐに自分を否定しないこと。
評価を受け取りながらも、
最後の判断まで相手に渡さないことです。
自分のことを決めるのは、
「みんな」ではなく、自分自身です。
今日の小さな選択──言葉を置き換えてみる
もし、
「みんな、あなたのことをこう言っているよ」
と言われたら、心の中でこう置き換えてみてください。
「この人は、そう感じているんだな」
たったそれだけでも、
相手の評価と自分自身との間に少し距離ができます。
その距離があるからこそ、
「私はどうしたい?」
と、自分に戻ることができます。
他人の評価は、必要な情報として受け取る。
でも、自分の価値や生き方まで預けない。
自分の意図を判断の軸にすること。
それもまた、自分を大切にする小さな選択です。
次回は、
「本音は、全部話さなくてもいい」
について考えてみます。
自分の気持ちを大切にすることと、
思っていることをすべて相手に伝えることは同じなのでしょうか。
そこにも、自分の意図に戻るための選択があります。