|自分の意図に戻る、小さな選択①

人に合わせたあと、なぜか心にモヤモヤが残る。

本当は嫌だったのに、
「まあいいか」と飲み込んでしまった。

反対に、分かってもらいたくて、
つい強い言い方をしてしまった。

そんな経験はありませんか。

「自分を大切にしよう」
「自分を裏切らないようにしよう」

そう聞くと、自分の意見をはっきり言うことや、相手に合わせないことを思い浮かべるかもしれません。

でも私は、自分を裏切らないことは、自分を押し通すことではないと思っています。

自分を裏切るのは、我慢したときだけではない──

たとえば、本当は納得していないのに、嫌われたくなくて「分かりました」と答える。

これは、自分の気持ちを置き去りにしている状態かもしれません。

一方で、

「私は間違っていない」
「どうして分かってくれないの?」

と、相手を納得させることに必死になってしまうこともあります。

このときも、最初に大切にしたかったものから離れてしまうことがあります。

本当は関係を良くしたかった。

本当は、自分の気持ちを丁寧に伝えたかった。

それなのに「分からせること」が目的になってしまう。

相手に合わせることも、相手を言い負かそうとすることも、形は違っていても、自分の本当の意図を見失っているという点では同じなのです。

大切なのは「私はどうしたい?」に戻ること──

自分を裏切らないとは、いつも自分の意見を通すことではありません。

私は、

「私は本当はどうしたいのか」を置き去りにしないこと

だと思っています。

相手に譲ることを選んでもいい。

今は何も言わないことを選んでもいい。

自分の意見を伝えることを選んでもいい。

大切なのは、その選択が「怖いから」「嫌われたくないから」「勝ちたいから」という反応だけで決まっていないか、一度自分に確かめることです。

そのうえで、

「私はこの関係を大切にしたい」
「ここだけは伝えておきたい」
「今は答えを出さなくてもいい」

と、自分の意図に戻って選ぶ。

それが、自分を大切にすることにつながっていきます。

今日の小さな選択──返事の前に一度、自分に聞く

何かを求められたとき。

意見を聞かれたとき。

心がざわっとしたとき。

すぐに答えを出す前に、ほんの少しだけ間をつくってみてください。

そして、

「私は何を大切にしたい?」

と、自分に聞いてみる。

すぐに答えが出なくても大丈夫です。

自分に問いかけることそのものが、反応ではなく、自分で選ぶための小さな一歩になります。

自分を裏切らないとは、強くなることでも、誰にも合わせないことでもありません。

自分の意図に戻りながら、そのときの言葉や行動を選んでいくこと。

その小さな選択を、日々重ねていくことなのだと思います。

次回は、

「みんながそう言っている」に、自分を渡さない

について考えてみます。

他人からの評価を、どこまで受け取り、どこから自分で判断するのか。

自分の意図に戻るための、もう一つの小さな選択です。