『伝わらないの正体を解き明かすシリーズ』③
~5つの層から読み解くコミュニケーション~
「社員が変わってくれたら楽になるのに」
「もっと理解してくれたらいいのに」
経営者として、そんな思いを抱いたことはありませんか。
私たちは日々、多くの出来事に向き合っています。
思い通りに進むこともあれば、予想外のことが起きることもあります。
しかし、その出来事そのものよりも大切なのは、その出来事にどう反応するかです。
前回の記事では、人は見えている範囲の中で判断していることをお伝えしました。
そして実は、その見えている世界に対してどんな意味づけをし、どう行動するかは、自分自身が選んでいます。
例えば、社員が期待通りに動かなかったとします。
そのとき、
「やっぱり無理だ」
と思うこともできます。
一方で、
「何が伝わっていないのだろう」
と考えることもできます。
起きた出来事は同じです。
違うのは、その出来事をどう捉え、どう行動するかという選択です。
もちろん感情が動くことはあります。
腹が立つこともあるでしょう。
落ち込むこともあるでしょう。
それは自然なことです。
しかし、その感情のまま行動するのか、一度立ち止まって考えるのか。
そこには選択の余地があります。
私はこれまで多くの経営者の方と関わってきましたが、成長し続ける方には共通点があります。
それは、自分に選択権があることを知っていることです。
環境のせいにしない。
社員のせいにしない。
過去のせいにしない。
もちろん問題の原因を考えることは大切です。
しかし原因探しと、自分の人生や組織を他人に委ねることは違います。
「今の状況の中で、自分には何ができるだろう」
そう考えられる人ほど、少しずつ現実を変えていきます。
選択とは、大きな決断だけではありません。
日々の言葉。
日々の関わり方。
日々の受け止め方。
その一つひとつが未来をつくっています。
だからこそ私は、
「変わる力は自分の中にある」
と思うのです。
相手を変えることはできません。
けれど、自分の見方や関わり方を変えることはできます。
そして不思議なことに、自分が変わり始めると周りとの関係性も少しずつ変わり始めます。
選択権は、いつも自分にあります。
それは責任を背負うことではなく、自分の人生と組織の舵を握るということなのです。
次回は、
「なぜ人との間にズレが生まれるのか」
についてお伝えします。
認識の違い、見えている世界の違い、そして選択の違い。
これまでお伝えしてきた内容が、どのように「ズレ」につながっていくのかを一緒に考えていきましょう。
まとめ
出来事よりも、その出来事をどう受け取るかが大切
- 感情は自然に生まれるが、行動は選ぶことができる
- 成長する人は自分に選択権があることを知っている
- 相手を変えることはできなくても、自分の関わり方は変えられる
- 小さな選択の積み重ねが未来をつくる
✨選択権を取り戻したとき、人は本当の意味で主体的に生き始めるのです。