「誠実に向き合えば、きっといい答えが出る」
そう信じているのに、気づけば自分の“正しさ”や“都合”を優先してしまう。
そんな経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
私たちは、何かに真剣に取り組もうとするときほど、
無意識に「自分を守る力」が働きます。 それがときに、誠実さを曇らせてしまうのです。
「誠実」とは、“相手”よりもまず“自分”との約束
誠実さとは、他者に対してだけの態度ではありません。
まず「自分自身に嘘をつかない」ことから始まります。
しかし現実には、
- 自分を正当化するために“都合のいい理由”を並べてしまう
- 傷つきたくなくて、本音を隠す
- 誰かを守るつもりで、自分を犠牲にしてしまう
そんな「小さなごまかし」が積み重なることで、
本来の目的や想いからズレていってしまうのです。
問題を拗らせる“ズレ”の正体
誠実さを欠いたとき、問題は一気に複雑になります。
なぜなら、「ズレ」は人間関係の信頼を静かに蝕むからです。
たとえば、部下に厳しく指摘することを避けたとき。
一見、優しさに見えても、実は「嫌われたくない」という自分の都合を優先している場合もあります。
結果として、相手の成長の機会を奪い、後になって大きな誤解や不信につながることも少なくありません。
誠実に向き合うための3つの問い
誠実であるためには、「どう振る舞うか」よりも、
「どんな気持ちで向き合うか」を自分に問うことが大切です。
次の3つの問いを、自分の内側に投げかけてみましょう。
- これは本当に“相手のため”だろうか?
- 私は“怖れ”から動いていないだろうか?
- もし“正直に伝える”としたら、どんな言葉を選ぶだろう?
この問いを通して、自分の“正しさ”や“都合”を手放すほど、人との関わりは驚くほどシンプルになります。
経営者・リーダーとしての「誠実さ」
経営者や講師という立場にあるほど、「正しさ」を示すことが求められがちです。
しかし、組織や人を動かす本当の力は、
“完璧な正解”ではなく“誠実な姿勢”から生まれます。
たとえ間違えることがあっても、誠実に向き合い、修正しようとする姿勢こそが、
周囲の信頼と成長を引き出していくのです。
まとめ
- 誠実さとは「自分との約束」を守ること
- ごまかしや犠牲は、ズレと不信を生む
- 「正しさ」よりも「真実」を大切にする勇気が、信頼を育てる
✨誠実に向き合うとは、誰かを納得させることではなく、
自分の心に嘘をつかないことです。