昔、現場で先輩やマネージャーから、

「もっと現場を見ろ」

と、よく言われていました。

でも当時の私は、
正直、その意味がよく分かっていなかったんです。

「ちゃんとやっているのに」
「ミスしないように頑張っているのに」

そんな気持ちの方が強かった気がします。

経営や人材育成の現場でも、
似たようなことはよくあります。

一生懸命やっている。
真面目に考えている。
でも、なぜか相手に伝わらない。

そんな経験、ありませんか。

当時の私は、
「ちゃんとやること」に必死でした。

失敗しないこと。
正しくやること。
自分がどう見られるか。

意識は常に、
「自分」に向いていたんですね。

だから、
相手の反応や、
場の空気の変化よりも、

“自分の頭の中”

ばかりを見ていたんだと思います。

今思えば、
私は「現場」を見ていたつもりで、
実は「半目」で見ていたのかもしれません。

いや、
半目というより、
「反目」だったのかもしれないですね(笑)

「なんでそんなこと言われるんだろう」
「自分はちゃんとやっているのに」

そんなふうに、
どこか心を閉じながら、
見ているようで見えていなかった。

だから、
本当に見るべきものが、
入ってこなかったんだと思います。

でも今なら、
「現場を見る」という言葉の意味が、
少し分かる気がしています。

それは、

“現実を見る”

ということなんだと思うんです。

相手はどう反応しているのか。
本当に伝わっているのか。
空気はどう変わったのか。
相手は安心しているのか。
自分の思い込みで見ていないか。

そういう、
「今ここで起きていること」を、
ちゃんと受け取ること。

それが、
「現場を見る」ということなのかもしれません。

人は、
自分の価値観や経験を通して、
物事を見ています。

だから実際には、
“現実”ではなく、
“解釈”に反応していることも多いんですね。

「きっとこう思っているはず」
「普通はこうだろう」
「自分は正しい」

そんな思い込みが強くなるほど、
現実とのズレは大きくなっていきます。

特に、
人を育てる立場や、
経営者・リーダーの立場になるほど、
「自分の正しさ」だけで見ないことは大切だと感じます。

正しさだけでは、
人は動きません。

大事なのは、
「現実では何が起きているのか」
を見られること。

相手の表情。
言葉にならない反応。
場の空気。
小さな違和感。

そこに目を向けられる人ほど、
本当の意味で、
人と向き合えているのだと思います。

私自身、
やっと少しずつ、
「現場を見ろ」の意味が分かってきた気がします。

見るべきだったのは、
「自分の不安」ではなく、
「目の前の現実」だったのかもしれません。

✨本当に現場を見るとは、「自分の解釈」ではなく「今起きている現実」に目を向けることなのだと思います。