伝え方の前に大切なこと 第2話

人はそんなに簡単には変わらない。でも、自分を知ることで見える景色は変わる。

シリーズ「伝え方の前に大切なこと」

人はそんなに簡単には変わらない。でも、自分を知ることで見える景色は変わる。

前回の記事では、「コミュニケーションを学んでも実践できない理由」についてお伝えしました。

その中で私は、「心のOS」という言葉を使いました。

今日は、この心のOSについて少しお話ししたいと思います。

同じ言葉を伝えているのに、なぜか相手に伝わらない。

反対に、特別なことを言っているわけではないのに、人の心を動かす人もいます。

その違いは、話し方の技術だけでは説明できません。

実は私たちは、それぞれ自分なりの価値観や思い込み、経験を通して物事を見ています。

例えば、

「失敗してはいけない」

という前提を持っている人は、部下のミスに敏感になります。

「自分が頑張らなければならない」

という前提を持っている人は、人に任せることが苦手かもしれません。

そして多くの場合、その前提は無意識です。

本人にとっては当たり前すぎて、気づいていないことも少なくありません。

私はこれを「心のOS」と呼んでいます。

パソコンのOSが動作の土台であるように、人の行動や感情、コミュニケーションにも土台があります。

どれだけ新しいアプリを入れても、OSに不具合があれば思うように動かないことがあります。

それと同じように、どれだけ伝え方を学んでも、自分の前提や思い込みに気づいていなければ、現実はなかなか変わりません。

だからこそ大切なのは、「どう伝えるか」の前に、「私はどんな前提で相手を見ているのだろう」と自分に問いかけることです。

相手を理解しようとすることも大切です。

しかし、その前に自分自身を理解することが、人間関係を変える第一歩になります。

伝え方を変える前に、自分の心のOSを見直してみる。

そこから、本当のコミュニケーションが始まるのかもしれません。