クレームの構造を理解すると、仕事の質が変わる⑨
「どうして、こんな言い方をされるんだろう…」
「ここまで厳しく言われる必要があるのだろうか…」
仕事をしていると、時に厳しい言葉を受けることがあります。
お客様から。
取引先から。
時には、部下や仲間から。
その瞬間、多くの人は“言われた言葉”に意識が向きます。
- なぜこんな言い方をするのか
- そこまで言わなくてもいいのに
- 自分は責められている
そう感じることもあるでしょう。
でも私は、現場で多くの人と関わる中で、いつも感じることがあります。
厳しい言葉の奥には、期待が隠れていることが多い。
一見、怒っているように見える言葉でも、その本質は違うことがあります。
例えば、
- もっとちゃんとしてほしい
- 良くなってほしい
- 分かってほしい
- このままではもったいない
そんな思いが、強い言葉になって現れることがあります。
もちろん、伝え方がすべて正しいとは限りません。
でも大切なのは、“言葉そのもの”ではなく、
その奥にある感情を見ること。
実は、本当に怖いのは、厳しい言葉ではありません。
本当に怖いのは、何も言われなくなることです。
なぜなら、人は期待がなくなった相手には、エネルギーを使わなくなるからです。
- もう言っても無駄
- どうせ変わらない
- 関わるだけ疲れる
そう思われた時、人は静かに離れていきます。
これは、お客様との関係でも同じです。
厳しい言葉をいただけるうちは、まだ関係はつながっています。
そこに期待があります。
そこに改善してほしい思いがあります。
だからこそ、受け取る側に必要なのは、防御ではありません。
「なぜこんなことを言うのか」ではなく、
「この言葉の奥に、どんな期待があるのだろう」
そう問い直せる人が、信頼を深めていきます。
経営者も、リーダーも同じです。
厳しい声の中にある本音に気づける人が、人を育て、組織を育てていきます。