「OS(心のOS)」という言葉をお伝えしていますが、
実はこれ、私が現場で“身をもって体験してきた”ことが原点です。
その象徴のような出来事があります。
◆手紙がない──100名の空気が止まった瞬間
披露宴は、華やかさの中に“綱渡りの連続”が隠れています。
その日も、100名規模の大きな会場でした。
クライマックスの「新婦のお手紙朗読」。
会場が静まり返り、照明が落ち、空気が沈む──
そのタイミングで気づきました。
手紙が、ない。
預けていたはずの手紙が、メイク室に置きっぱなし。
しかも別フロア。往復で5〜10分。
進行は超タイト。
リマインドする余裕もなかった日。
背中が冷たくなるような感覚を覚えました。
◆あの瞬間、私の「OS」が問われた
焦ったら終わる。
取り乱したら終わる。
沈黙を壊したら終わる。
100名分の“心の温度”が、一気にこちらへ押し寄せる。
あの瞬間、私が頼れたのは
「思考」ではなく「OS」 でした。
✔慌てない
✔空気を読み切る
✔全員の心の動きを感じ取る
✔揺れているものを“整える”
✔言葉より“エネルギー”で支える
これは技術ではなく、OSの状態そのもの。
◆私は深呼吸し、場の中心に戻った
急がず、静かに、ゆっくりと言葉を紡ぎました。
会場全体の呼吸を合わせ、包むようにに。
◆裏では、メイクさんが全力疾走
私は100名の“心の揺れ”をホールドし続け、
メイクさんは裏で走る。
それぞれの“役割OS”が、完璧にかみ合った瞬間でもありました。
数分後、メイクさんが戻り、
会場全体の空気がふっと緩んだのを感じました。
◆気づいたのは──
場が揺れたとき、人は“言葉”ではなく“OS”を見る
ということ。
指示が届かない
誤解が増える
人が動かない
組織が乱れる
……これらはスキルの問題ではない。
トップのOS(心の状態・根っこのエネルギー)が揺れていると、
場全体が揺れる。
披露宴も、会社も、全く同じです。
◆私のOSが試された瞬間
あれは“事件”ではなく
間違いなく、私のOSが試された瞬間でした
空気を読む
感情の流れをつかむ
混乱を整える
場を守る
人を安心させる
判断を誤らない
この一つひとつが今の私の仕事につながっています。
◆だから私は、経営者のOSを扱っています
人は、言葉だけでは動かない。
動かすのは、
その言葉に宿る“OS(在り方・根本の意図)”。
もし今、あなたの組織に
・指示のズレ
・反応の遅さ
・ちょっとした誤解やすれ違い
があるとしたら、
それは“コミュニケーションスキルの問題”ではありません。
あなた自身のOSが揺れているサインです。
必要な方には、
あの100名の空気を守った時と同じように、
OSから丁寧に整える方法をお伝えしています。
——あの日の5分は これまでの私自身の努力を静かに証明してくれました